今年は例年より冬本番の気候が早めに訪れていますが、乾燥もいち早く厳しくなっていますね!朝晩のお手入れも肌保湿に力が入りますが、コスメで肌の外側から乾燥対策を行うだけではなく、カラダの中から保湿も心がけることも必要です。肌の潤いの鍵を握る成分「セラミド」を増やす食品とは?
そもそも「セラミド」って?
セラミドは肌にいいといわれていますが、実際はどんな役割の成分なのでしょうか?
私たちの肌表面にある「角質層」は皮脂に覆われていて、これを「肌の1次バリア」と呼びます。しかし、乾燥や紫外線、睡眠不足やストレス、加齢によって皮脂や角質が傷付き、自然な回復が追い付かなくなるとこの一次バリア機能が失われていくため、肌の乾燥の原因となってしまうのです。
一方でセラミドは、肌表面で肌の外側の刺激などから肌を守っている角質層の重要な成分。水分の保持、肌の保護のための理想的なブロック力で、独自の肌バリア「肌の2次バリア」を構築してくれる重要な成分です。
セラミドが不足すれば肌の2次バリアも機能しなくなっていくので、乾燥だけでなく肌トラブルの原因にもなります。セラミドは水に溶けにくいという特徴があるため、スキンケアの際には、ゲルやオールインワンジェルをはじめとした少し固めのテクスチャの、セラミドが浸透しやすく、肌になじみやすいタイプのものを選択するのがおすすめです。
セラミドを増やす食品とは
セラミドは人の肌にだけでなく、様々な食品の中にも含まれていますので、このようなセラミドを増やす食品を摂取することも効果的です。
セラミドは、お米、小麦、大豆、こんにゃく芋、牛乳などに多く含まれています。中でも、こんにゃく芋に注目。なんと、お米や小麦より7〜16倍も多い量のセラミドが含まれていると言われているのです!
また、セラミドがカラダの中で効率良く作られるためには、あわせてカラダの血行も良くする必要があります。玉ねぎ、里芋、カリフラワー、白菜、キャベツ、じゃがいもなどをはじめとした「白い野菜」には血行促進効果があるので積極的に食べたい食材です。
また、セラミドの生成を邪魔する活性酸素を出さないようにするために、トマト、人参、ピーマン、ほうれん草など抗酸化作用のある緑黄色野菜がおすすめです。
セラミドを減らす食品とは
セラミドを増やす食品がある一方で、逆にセラミドを減らしてしまう食品があります。それは過剰摂取した場合の「リノール酸」です!
リノール酸は血中のコレステロールを減らし、セラミドの生成に必要な原料でもある一方で、摂り過ぎてしまうと、リノール酸から合成される「アラキドン酸」が細胞中を満たしてしまう状態になります。こうなってしまうと、肌のセラミドが逆に減る現象が起こり、乾燥肌や敏感肌、アレルギーといった肌トラブルを誘発する可能性があります。
リノール酸はベニバナ油、ひまわり油、グレープシードオイル、コーン油などに多く含まれていますので、これらの油を使った揚げ物や炒め物、マーガリン、ドレッシング、ラーメン、インスタント食品などは特に注意して、過剰摂取しないようにしましょう。
終わりに
セラミドは肌のターンオーバーによって生成されるため、肌のターンオーバーを促すビタミン類を多く含む食品をバランスよく摂ることも大切。ジャンクフードをはじめとしたインスタント食品や調味料の多用に注意し、野菜中心の栄養バランスの良い食生活を心がけることが、結果的に肌のセラミドを増やすポイントです。同時にスキンケアもしっかり行い、質のよい睡眠やストレスの解消なども心がけ、カラダの中からしっとり潤い肌を目指していきましょう。