今よりもさらに健康的に美しくなるために、食生活の見直しや適度な運動を行うのがダイエット。しかし、間違ったダイエット方法により危険な状態に陥る場合もあるのです。健康を害してしまっては本末転倒。今回はダイエットの危険性についてお話し致します。
◆ダイエット中に不足しがちな栄養素
無理なダイエットにより食事制限を行い、必要な栄養素が不足するとどうなるか。当然体は栄養失調状態になってしまいます。食事制限によって特に不足しがちな栄養素と欠乏による弊害をまとめてみました。
タンパク質・・・動物性脂肪を控え過ぎると体の活動源となるタンパク質が不足してしまいます。
疲れやすくなる、体が怠くてやる気が起きない、めまいがするなどの弊害が起こります。また、
免疫力が落ちて風邪を引きやすくなったり病気になりやすくなるという危険性も。
カルシウム・・・ダイエットをしていなくても、20代、30代の女性はカルシウム摂取量が平均より不足していると言われています。ダイエットをして食事制限をするとさらにカルシウムが不足してしまいます。
骨が脆くなり、骨折や骨粗しょう症の原因になるだけでなく、イライラしたり集中力が散漫になったり
キレやすくなるなど精神的にも不調が生じます。
鉄分・・・ダイエット中に貧血やめまい、
立ちくらみなどの症状が起きる場合は鉄分不足が考えられます。女性は生理があるため鉄分が不足しがちです。日頃から、レバー、ひじき、ほうれん草など鉄分を多く含む食材を多く摂るように心がけましょう。
◆摂食障害
ダイエットが原因で摂食障害に陥ってしまう人も少なくありません。摂食障害には、食事をほとんど食べられなくなってしまう拒食症と、それとは逆に極端に大量に食べてしまう過食症があります。ストレスや何かに失敗したことがきっかけとなって摂食障害に陥る場合もありますが、やはり原因の多くはダイエットによるもの。ダイエットで痩せたことにより、食べたらまた太ってしまうのではないかという恐怖心から拒食症に陥ってしまったり、ダイエットのストレスで一気に大量に食べてしまい、罪悪感に駆られて自ら吐いてしまう過食症に陥ってしまうのです。摂食障害はうつ病を併発することも多く、大変辛いものです。誰でも起こりうることですので、ダイエットに囚われ過ぎたりストレスになるほど過酷なダイエットをして摂食障害に陥らないように注意が必要です。
◆髪が抜け、肌にシワ、爪がボロボロに
食事制限を過ぎたことにより栄養失調状態が続くと、体を作るもとになる栄養が不足してしまうため、体に様々な弊害がもたらされてしまいます。髪に艶がなくなり、抜けおちていき、肌は乾燥してガサガサになりシワができます。爪もボロボロになって割れやすくなります。また、肝臓を壊してしまうと肌全体が黄色くなり、目の白い部分まで黄色くなる場合があります。ダイエットにより体を傷めつけ、見た目はどんどん健康さや美しさが失われてしまうのです。しかし当の本人は体重が落ちて痩せたことが一番の喜びなので、こういった症状が出てきても気にしない場合が多いのです。体重や体脂肪の増減に一喜一憂するのではなく、まず心身ともに健康であるかどうか、見た目にも健康的で美しいかどうかを常に意識しなければならないと思います。
◆生理不順・生理が止まる
女性がダイエットをする上で必ず気にしなければならないのが、生理です。ダイエットによって女性ホルモンのバランスが崩れると、生理不順になったり、ひどい時には
生理が止まってしまうこともあります。数ヶ月生理が止まった状態でいると閉経後と同じ女性ホルモンの状態となってしまうことも。そしてそのまま無理なダイエットを続けてしえば、若くして閉経してしまうこともあり得ます。女性らしさや肌の美しさを保つ女性ホルモンの分泌がなくなれば、当然若くても老けていってしまうのです。女性の場合は
体脂肪率が15~20%以下になると体脂肪から女性ホルモンをつくる働きが失われてしまうと言われています。女性にとって体脂肪は落とし過ぎるのも危険だということを覚えておきましょう。
痩せてキレイになりたいというのは女性なら誰しもが思う気持ち。だからといって安易に食べないダイエットをしたり、間違ったダイエットをして体を傷めつけてしまっては元も子もありません。痩せたからといって体も心も健康でなければ、決してキレイとは言えないのです。今のままでダイエットをしなくても充分にキレイで魅力的な方も大勢います。標準体重や標準体脂肪率を
こちらのページで計算して、まずは自分の適性体重を知ることから始めましょう。体重・体脂肪を落とす必要がない方は無理にダイエットはせずに、体を引き締めるエクササイズなどを取り入れて今のプロポーションを維持していきましょう。