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痩せたいからと、闇雲に脂肪を落とすのは、実はとてももったいないこと。脂肪からは私たちの健康を左右する様々な物質が分泌されていることが、最近の研究でわかってきました。脂肪が生み出す素晴らしい物質『アディポネクチン』に注目してみましょう。
◆体を守るアディポネクチンアディポネクチンは、1996年に大阪大学医学部教授・日本肥満学会理事長である松澤裕次教授により発見された超善玉ホルモン。ギリシャ語でアディポ=脂肪、ネクチン=くっつくという意味で名づけられました。血流に乗って全身をパトロールし、様々な働きをして体を守ってくれます。
アディポネクチンの働き ●インスリン感受性を高めて血糖値を下げる→糖尿病の予防・改善 ●脂肪燃焼を高めて余分な脂肪の蓄積を防ぐ→脂質異常症の予防・改善 ●血管を拡張して血流を改善する→高血圧の予防・改善 ●血管を修復して血流を改善する→動脈硬化の予防・改善
◆内臓脂肪はアディポネクチンを減少させる脂肪から分泌されるアディポネクチンですが、どの脂肪からも分泌されるわけではありません。内臓脂肪が増えると、悪玉物質が増えてアディポネクチンを作る機能を低下させ、アディポネクチンの分泌量を減少させてしまいます。また、エネルギーが過剰になると脂肪細胞が肥大して酸素不足や活性酸素によってダメージを受けます。これもアディポネクチンの分泌を減少させてしまう原因となります。内臓脂肪を減らし、適切な脂肪量にすることがアディポネクチンを増やす方法の一つです。
◆アディポネクチンはどうすれば増える?過剰な内臓脂肪を減らすことでアディポネクチンを増やし、その働きを存分に受け取ることができるようになります。その他にも日常生活の中でアディポネクチンを活性化させる方法がありますので、ご紹介します。
●運動で内臓脂肪を燃やす 内臓脂肪は油断するとすぐに増えてしまいますが、運動によって燃焼しやすくもあります。有酸素運動や、内臓脂肪に直接働きかける腹筋などの筋肉トレーニングも効果的です。
●大豆製品、海藻類、青魚を食べる 豆腐や納豆などの大豆製品にはベータコングリシニンが、わかめやひじきなどの海藻類には食物繊維が、さんまなどの青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)含まれています。これらの成分はアディポネクチンを増やすと考えられていますので、積極的に食べるようにしましょう。納豆に冷奴、さんまにわかめの入ったお味噌汁という和食がアディポネクチンを増やすのにいいようです。
●果物や野菜を食べる りんご、トマト、ピーマン、ぶどうなどの野菜や果物には、アディポネクチンと似た構造を持つ「オズモチン」が含まれています。果物や野菜を食べることでアディポネクチンと同様の効果が得られると期待されています。
●タバコは止める アディポネクチンの分泌を減少させる最大の原因は喫煙です。脂肪細胞は化学物質に大変弱い細胞。タバコを吸うことで分泌されたアディポネクチンを一瞬で減らしてしまいます。タバコや百害あって一利なし。様々な病気の原因となりますので、喫煙されている方はダイエットのためにも健康のためにも禁煙をおすすめします。
◆まとめアディポネクチンはまだ未解明の部分も多く、現在も研究が続けられていますが、大切にしなくてはならない物質です。女性にとって脂肪は、女性ホルモンを正常に分泌させたり、母体となり得る体を守る役割もあります。ただ「痩せたい!」とがむしゃらにダイエットするよりも、自分の体、脂肪と向き合い適正な体重、体脂肪率を目指すようにしましょう。
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