女性に多い貧血は、自覚がある人もない人もいる、厄介な症状です。さらに貧血は、実は美容にも良くないことをご存知でしょうか?健康だけではなく美からも遠ざかってしまうとなると、ただの貧血だと放っておくわけにはいきませんよね。そこで今回は、貧血の予防・改善策をご紹介します。
貧血の症状あれこれ
貧血には、めまいや立ちくらみに始まり、息ぎれ、疲れやすい、動悸、頭痛、そして顔面蒼白など、さまざまな症状があります。めまいや立ちくらみで転倒し、危うく頭を強打でもしてしまったら、それこそ命にも関わります。
そもそも貧血とは?
血液の成分のひとつに、赤血球があります。赤血球の大部分はヘモグロビンで構成されています。そしてこのヘモグロビンの中に鉄が含まれます。
鉄は、肺に取り込まれた酸素をキャッチし、からだのすみずみに運搬してくれます。鉄は、運搬係として、重要な役割を担っていることがわかりますね。
血液検査をした時に、赤血球かヘモグロビンの量が正常値より少ない場合が貧血です。そして、貧血のほとんどが、鉄不足によるものです。ただし、貧血検査で数値が正常範囲という結果が出ても、「かくれ貧血」の女性も増えているので、誰もが一度は立ち止まってみる必要があるのです。
貧血は美から遠ざかる?
鉄不足は、貧血を招きやすくなります。そして、酸素がからだのすみずみに運ばれないことにより、肌のターンオーバーが乱れてしまうのです。
貧血になることで、以下のように美容面でも悩ましい問題が起こります。
・顔色が悪い、さえない
・目の下にクマができる
・爪が割れやすい
・髪の艶がない
・肌に艶がない
・肌が乾燥する
・吹き出物ができる
・肌にハリがない
これらを見ると、何かしらの症状が当てはまる方も多いのではないでしょうか。
肌の内側でコラーゲンを生成する時に必要なのが鉄分です。鉄分不足になるということは、コラーゲンを生み出す力を衰えさせ、ミネラル不足も招きます。
体内でミネラル不足が起きると、ホルモンバランスが乱れ、結果として吹き出物ができてしまう場合もあります。女性は月経により鉄分が失われやすいですが、この時期に吹き出物ができてしまうこともありますよね?これは、ホルモンバランスが乱れることで起きる症状です。
貧血を予防するには?
貧血を予防するには、以下の方法が挙げられます。
【1】鉄分を含む食品をとる
【2】鉄分の吸収をサポートする食品をとる
【3】ストレスを溜め込まない
【4】夜更かしをしない
【5】無理なダイエットをしない
【3】~【5】は、なかなかすぐには実行できなかったり、意識を変えなければならない項目ですが、【1】と【2】ならすぐに取り組めます。そこで、貧血を予防できる食品をご紹介しますね。
鉄分を含む食品
鉄分はもともと吸収率の低い栄養素のひとつです。また、動物性食品か植物性食品かによっても、その吸収率は変わります。
・動物性食品‥‥吸収率20%
・植物性食品‥‥吸収率3~5%
少しでも効率よく鉄分を含む食品をとりたいなら、まずは動物性食品、中でもレバーがおすすめです。動物性食品ですと、豚レバー100gで13mg、鶏レバー100gで9mgの鉄分をとることができます。レバニラ、レバーの甘辛煮、または、ワインのおつまみにレバーペーストなどはいかがですか。
レバーほどではありませんが、牡蠣にも鉄分は含まれています。鉄分は、ビタミンCや動物性のたんぱく質を組み合わせると吸収率が上がるので、牡蠣にはレモンを添えましょう。
植物性食品で鉄分をとるなら、大豆・豆腐・ひじき・ほうれん草・小松菜がおすすめです。レバーを毎日食べることは難しいですが、豆腐を含む大豆製品なら無理なく続けられそうですね。
他には、アサリ・ゆでそば・かつお・かれい・牛肉(もも)・さんま・しらす干し・いわし・卵にも鉄分は含まれます。
外食先の時はうどんより蕎麦を選ぶ、魚定食ならさんま定食を選ぶ、牛丼屋では卵を付け足す、といった工夫をすれば、食事から鉄分をとることができますよ。
まとめ
市場には、鉄分のサプリメントもたくさん販売されています。鉄分を食べ物からとりきれない場合は、サプリメントを取り入れるのも一案です。
ですが、まずはふだんの食事を少しだけ工夫することから、鉄分不足解消に取り組んでみませんか。そして、貧血を予防することで美肌対策もしてしまいましょう!