コンビニやスーパーに並ぶパンやお菓子。お手軽なので、つい手に取ってしまいがちですよね。
ですが、袋や箱の裏を見てみましょう。「原材料名」には、健康のことを考えると避けたい3つの油脂の名前が。これらはかなりの高確率で配合されているので、完全に避けることは難しいかもしれません。
ですが、知っているのといないのとでは健康寿命に影響が出る可能性も?そこで本日は、「避けたい3つの油脂」とその理由をご紹介したいと思います!
避けたい油脂ベスト3
結論からお伝えします。「避けたい3つの油脂」とは、植物油脂・マーガリン・ショートニングです。これらはすべて、体に良くないと言われる「トランス脂肪酸」を含んでいます。
サクサクのクッキーやビスケット、ポテトチップス、ケーキ、プリン、おせんべい、菓子パン、調理パン、揚げ物などなど、トランス脂肪酸が含まれている食品はお店の棚にあふれています。
体に悪いとわかっていても、少量だから問題ないというのがメーカーの主張。そして何より原材料費が安いから、コストダウンのために使用されているのが実情です。
植物油脂・マーガリン・ショートニングって、そもそも何なのでしょうか?知っているようで知らないこれらを、ひとつずつ見ていきましょう。
【植物油脂】植物から採取した油脂の総称。
・マーガリン
・ショートニング
・サラダ油
・菜種油
・コーン油
・サフラワー油
・パーム油
・綿実油
・ごま油
・米油
・もやし油
・オリーブオイルなど
【マーガリン】植物油の加工品。植物油脂に水素を添加して加工・精製されたもの。
【ショートニング】マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたもの。
つまり、マーガリンもショートニングも植物油脂の一種ということになりますね。
「植物油脂」とは?
植物オイルでしょう?体に悪くないのでは?と思われがちな植物油脂。確かに、サラダ油やオリーブオイル、ごま油など、わたし達の食生活になじみのある名前が多いですね。
問題は、「植物油脂」と表示されている場合、マーガリンやショートニングも含んでいる場合が多いという点です。「マーガリン」「ショートニング」と表示したくないメーカーは、「植物油脂」とひとまとめにしてしまいます。
オリーブオイルのように加工されていない良質な植物油を使用しているメーカーの場合は、「植物油脂」と表示せず堂々と「オリーブ油」と明記する場合がほとんどです。
残念ながら、わたし達消費者は「植物油脂」と表示がある場合、どんな原材料が使われているのか具体的にはわかりません。
となると、トランス脂肪酸を摂らないためには、「植物油脂」と表示のある食品は避けるしかないということになりますね。
トランス脂肪酸が体に悪い理由
ここであらためて、植物油脂に含まれている「トランス脂肪酸」について見ていきましょう。以下は、世界保健機関(WHO)の報告です。
“トランス脂肪酸の働きによりHDLコレステロール(善玉)が減少し、LDLコレステロール(悪玉)が増加する。よってトランス脂肪酸を摂取しすぎると動脈硬化を招き、虚血性心疾患になる可能性を高める。”
こちらの報告から、トランス脂肪酸を含む食品を食べると、心臓と血管の病気を引き起こしやすくなってしまうということがわかります。
トランス脂肪酸が含まれる代表格、植物油脂・マーガリン・ショートニングは、海外では10年以上前から使用が規制されています。
アメリカでは、2018年にトランス脂肪酸を食品へ添加することが禁止されました。他の国々でも、規制以外にトランス脂肪酸の上限値を設定したり、濃度の表示を義務付けるなど、何かしらの対策をとっています。
ですが、日本は野放し状態。何一つ手は打たれていません。
それでも探せば見つかります!
今度、スーパーやコンビニへ行ったときに棚で確かめてみてください。加工食品が、植物油脂・マーガリン・ショートニングであふれていることを目の当たりにします。
それでも、希望の光がまったくないわけではありません!
明治のミルクチョコレート、揚げていない昔ながらのおせんべい(一部の草加せんべい)など、売り場の1割以下にはなりますが、3つの油脂が含まれていない食品もあります!
企業努力に心の中で拍手をしながら、宝さがし感覚で、健康のために良質な食べ物を見つけたいですね。