全国的に暑さが厳しくなっています。食欲も減退している方もいらっしゃると思いますが、こんな時こそ摂りたいのが栄養豊富なスーパーフード。アサイーやキヌア、ココナッツオイルなど海外のものも素晴らしい栄養価がありますが、今回は食欲がない時も取り入れやすく、日本で古来から食べてられているスーパーフード、「昆布」をご紹介します!
美肌作り役立つ昆布に含まれる「ヨウ素」
昆布は何故「海の野菜」「スーパーフード」と呼ばれるのでしょうか?
昆布に含まれる栄養素は多数ありますが、その一つが、甲状腺ホルモンの原料となるヨウ素(ヨード)。お子様などの成長期には、成長を促進してくれる働きもあり、からだにはなくてはならないミネラルです。
また甲状腺ホルモンは、不足するとお肌が乾燥しやすくなるといわれています。過剰なヨウ素の摂取は甲状腺ホルモンの分泌を抑えてしまいますが、適度なヨウ素の摂取は、お肌の新陳代謝を活発にし、ターンオーバーを促してくれるので、美しいお肌づくりに役立つのです。
食材100gあたりの含有量では昆布類が上位のほとんどを占めるほど、多くのヨウ素が含まれています。
健康な髪を育む昆布の豊富なミネラル
「海藻類は髪に良い」というイメージがある方も多いと思います。「黒い海藻を食べれば同様に髪が黒くなる」「わかめには発毛効果がある」というイメージがある方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながらこういった効果には確証はありません。
しかし、髪を育てるために色々な栄養素が必要な事は事実です。特に、昆布に含まれるミネラル類には新陳代謝を高める働きがあるため、健康な髪を育てていくのに大きな影響があります。
昆布を食べればすぐに髪に何かが起こる訳ではありませんが、髪のためには昆布の持つ栄養素は必要なものといえるのです。
昆布がダイエットにも役立つ理由
昆布を水に浸して触ってみると、ヌルヌルとした感触があると思いますが、このヌルヌルが水溶性食物繊維の「アルギン酸」です。
アルギン酸は、人体の消化管では、ほぼ消化や吸収がされないまま腸へ届き、腸内の脂肪や糖質を抱え込み、体外へ持ちだしてくれる働きがあるといわれています。結果、腸内環境が改善されるので、ダイエットや美しい肌づくりに役立つのです。
また、昆布には「フコキサンチン」という成分も豊富に含まれていますが、この成分が脂肪燃焼をサポートし、太りにくい体質を作ってくれるのです。
カロリーもほとんどない昆布は、ダイエット中で摂取カロリーを計算している場合でも、積極的に摂ることができますね。
昆布の含有カルシウムは牛乳の7倍!
海のミネラルが豊富に含まれている昆布は、なんと牛乳の約7倍ものカルシウムと、約39倍の鉄分が含まれているといわれています!そのため昆布は、骨粗鬆症の予防や、貧血の予防にも優れている食品といえるでしょう。
また昆布に含まれるミネラルは、他の食品に含まれるミネラルと比べ、私たちのからだへの消化吸収率が高いのも特徴のひとつ。
からだの中ではつくり出すことができないけれど、からだには必要不可欠なのがカルシウム。昆布を食べることで、カルシウムを速やかにからだに行き渡すことができます。
昆布を簡単に摂る方法
昆布はからだに良いのはわかっているけれど、普段からあまり昆布を食べる機会がないという方へ。昆布を簡単に摂る方法をご紹介します。
◆粉末昆布
一番手軽に使える昆布といえば、粉末昆布です。粉末のためお味噌汁やお茶、納豆などにふりかけたり、まぜてすぐに食べることができます。昆布茶も粉末ですので、そのままお湯に溶かすことで速やかに摂取することができます。
◆昆布水
昆布を小さく刻み、お水の入ったペットボトルに入れて1日置くと、栄養たっぷりの昆布水ができます。それを冷蔵庫で冷やしそのまま飲んだり、煮物や味噌汁などのお料理にだし替わりに使う事ができます。
◆昆布オリーブオイル
昆布水と同じ手順で小さく切り刻んだ昆布を、タッパーなどの密封保存容器に入れ、それらが被るくらいの量のオリーブオイルで浸します。冷蔵庫で1日置くと、昆布オリーブオイルができあがります。炒め物にそのまま使ったり、カレーのトッピングや、パンにつけて食べてみてください。柔らかくなった昆布にオリーブオイルの風味がプラスされ、新鮮に美味しく食べることができると思います!
終わりに
昆布は「海の野菜」と言われるほど、ミネラルや食物繊維が豊富な日本古来の食材です。昆布茶を始めとした粉末昆布は、食欲がない時にミネラルを手軽に摂取できるので、夏バテ防止にも役立ってくれそうです。
海外のスーパーフードが流行っている今こそ、日本のスーパーフードである昆布に注目して、積極的に食べてみてはいかがでしょうか?