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薬が効かなくなってしまう薬剤耐性(AMR)はご存知でしょうか?健康を維持する上で、病気の時に薬が効かなくなってしまうのはとっても怖いこと。先日横浜みなとみらいで行われた国立研究開発法人国立国際医療研究センター主催のAMR対策イベント『知ろうまもろう抗菌薬-クスリが効かないバイ菌の話-』に参加し、ゲストのつるの剛士さんと一緒にAMRについて学んできました!
薬剤耐性(AMR)とは?薬剤耐性とは、英語でAntimicrobia Resistanceといい、AMRと略されます。抗菌薬(抗生物質とも呼ばれる)の使用により、病原体が変化して、抗菌薬が効きにくくなったり、効かなくなること。現在、薬剤耐性によって世界では70万人が死亡しています。このまま何の対策も講じなければ、約30年後には1,000万人が死亡すると予想されます。そうなればがんの死亡者数を上回ることに。薬剤耐性は世界的な問題であり、日本もこの問題に取り組むため、2016年に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が策定されました。
AMRの問題は細菌、ウイルス、寄生虫など幅広い範囲でみられますが、近年、細菌のAMRが注目されています。抗菌薬が使用されると、抗菌薬の効く菌はいなくなり、AMRをもった細菌が生き残ります。その後、AMRをもった細菌は体内で増殖し、ヒトや動物、環境を通じて世間に広がります。抗菌薬の不適切な使用は細菌の増殖を助長してしまうのです。
薬の飲み方に注意する
つるの剛士さんと国立研究開発法人国立国際医療研究センターの大曲貴夫先生のトークショーでは、AMRの対策について学びました。5人のお子さんをお持ちのパパであるつるの剛士さん。お子さんたちは健康で、風邪もあまり引かず薬を飲むことも少ないそうです。一方で歌手としてステージに立つこともあるつるの剛士さんは、風邪や喉の不調などで病院にかかり、抗生物質を処方されて飲むことが多いようです。
そこで大曲先生は、抗生物質を処方されるのには注意が必要だとおっしゃっていました。そもそも、風邪の原因のほとんどは細菌ではなくウイルスなので、抗生物質は効かないそうです。それにも関わらず、病院で処方される薬には抗生物質が入っている場合が多いのです。
病院で処方される薬はどんな薬か遠慮せずに遠慮せずに医師に聞くことが大切。また、 薬をたくさん処方されて安心しないこと。 抗抗生物質は私たちにとって身近になっていますが、きちんと医者と相談し、飲むなら飲みきること。途中で飲むのを止めると耐性菌を増やしてしまうことになるそうです。必要な時は適切な処方のもとに飲む。抗生物質は勝手に飲まないこと、飲み過ぎないことがAMR対策につながります。
あなたも挑戦!クイズで学ぶAMR
イベントでは来場者も参加のクイズコーナーがありました。薬についてや風邪を引いた時の対処方法についてクイズ形式で学び、正解者にはプレゼントも。クイズの一部をご紹介します。ぜひあなたも挑戦してみて下さいね!
Q.風邪の原因のほとんどは細菌である。 A細菌 B細菌ではない
正解 風邪の原因のほとんどはウイルスである。
Q.抗菌薬を飲むと薬剤耐性菌ができるので、できるだけ飲まないよう症状がなくなったらやめる。 Aその通り Bやめてはいけない
正解 薬剤耐性菌を増やさないためには、お医者さんから処方された抗菌薬は指示された通りにきちんと飲むことが大切。
Q.手を洗う時、指先は汚れが残りやすい。 Aその通り B指先はキレイに洗いやすい
正解 爪や凹凸がある指先は汚れが残りやすいので、よく洗うことが大切。
風邪を引かないためには?
AMR対策には風邪を引かないようにすることが大切です。病院のお世話にならないようにすれば、抗生物質を処方されることを防ぐことができます。そのためには、まずうがい手洗いを徹底すること。水でさっと流して手洗いを終わらせてはいませんか?正しい手洗いのポイントは、石鹸を泡立てて、手のひら、甲、指先、爪、忘れがちな親指も握ってしっかりと洗うこと。手首もよく洗いましょう。そして、洗ったらしっかり水分を拭き取る。せめて30秒は手洗いに費やすようにしましょう。
そして、咳エチケットを守ること。マスクは針金部分を鼻の形に合わせ、あごまですっぽりと覆ってつけます。咳やくしゃみをする時は、手で抑えるのはNG。ウイルスが手についてしまい、その手で人と接触すれば移してしまうことになります。ティッシュやハンカチで覆ったり、咄嗟の時は袖口で覆うようにしましょう。
最後に病院で処方された薬はどんなものかを確認すること、特に抗生物質は自己判断で勝手に飲まない。処方された場合は病院の指示通りに最後まで飲み切ること。病気の治療のためならと、何も考えずに薬を飲むことは、薬剤耐性により薬が効きにくくなる恐れがあります。まずは病気にならないように日々の生活で気をつけるとともに、薬を飲む時は注意するようにしたいですね。
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