お料理をする上で、野菜や果物の葉っぱ・芯・種を何も考えずに捨ててしまっていませんか?
しかし、普段ゴミとして処分している部分にこそ、私たちが健康的な生活をおくるために必要な栄養素がぎっしり詰まっているのです。
そこで、今回は食材を無駄なく使ってカラダにも環境にもやさしい「ホールフード」の魅力をご紹介いたします。

ホールフードを実践するメリット
「Whole / Food」=「まるごと / 食べ物」。食材を余すところなく全て食べるという考え方です。ホールフードを実践することで、豊富な栄養を体内に取り込み健康的な生活をおくることができます。
野菜の皮は太陽の紫外線や害虫から身を守るため、芯は葉全体に養分を巡らせる起点となるため、種は子孫を残すため、一般的に可食部分とされているところよりも栄養が凝縮されているのです。
例)
大根の皮 → ビタミンC、食物繊維
人参の皮 → βカロテン(一般的な可食部の2.5倍!)
キャベツの芯 → ビタミンC・K・U
カボチャの種 → 脂質(オレイン酸)、カルシウム
また、食材を使い切ることでゴミの量を減らし、日本では特に問題となっている環境面にも貢献できるというメリットがあります。
ホールフードはダイエットにも効果的
例えば、大根の皮に豊富な食物繊維には、糖質の吸収を抑えて血糖値が上がるスピードをゆるやかにしてくれる働きがあります。
なぜ、血糖値が急激に上がると良くないのか?
①血糖値が急上昇すると → 血液がドロドロに……
②サラサラにするため → 多量のインスリンが「カラダを動かす時には、糖をエネルギーとして優先的に使いなさい!」と、全身の細胞へ命令
③もう1つのエネルギー源である、脂肪が使われなくなる
④脂肪がたまって肥満に……
⑤運動不足などで使いきれなかった糖は脂肪細胞に取り込まれ、さらに脂肪が増える。
また、ホールフードを実践する際は、安心安全な無農薬野菜や加工されていない自然食品を用いることが推奨されています。
加工食品の中には、砂糖や人工甘味料・油が大量に含まれていることも。
そういった、体脂肪蓄積のもととなる食品を摂らない生活を心がけることで、美しく健康的なカラダ作りができます。
ホールフードを実践するならベジブロスがおすすめ
健康やカラダに良いのは分かっていても、実際に皮や芯をそのまま食べるのには抵抗がある。そんな方には、「ベジブロス」がおすすめです。
「ベジ(Vegetables)」= 野菜、「ブロス(Broth)」= 出汁
ベジブロスとは、野菜の皮や芯・ヘタなどから出汁をとって様々な料理に活用すること。魚を捌いたあと、頭や中骨を捨てずに鍋で煮込む「アラ炊き」の野菜バージョンです。
野菜出汁は、第7の栄養素として知られる「ファイトケミカル」の宝庫。抗酸化作用によるアンチエイジングや、免疫力の向上などが期待できます。
作り方は簡単!
①捨てていた部分を鍋に入れ、少量の酒を加えて火にかける。
※酒には、野菜の臭みを取って旨味を引き出す役割があります。
②弱火でしばらく煮込んだら、野菜をザルに上げて完成。
出来上がった出汁は味噌汁や煮びたしなどに使用すると美味しく食べられます!
おわりに
今回は、食材の普段捨てている部分を有効利用して、カラダにも環境にもやさしいホールフードをご紹介いたしました。
皮や芯・ヘタや種などには、いつも食べている部分よりも遥かに豊富な栄養素を含んでいます。また、ゴミを減らすことで環境面にもやさしく、まさに一石二鳥。
この機会にぜひホールフードを実践して、健康的かつエコロジカルな生活を始めましょう!